ペイントソフトのKritaに画像生成AIを追加して、リアルタイムAIお絵かきが出来るプラグインがあるとのことで、Kritaが話題になっていますね。
なので今回は、Kritaに画像生成AIプラグインを導入し、リアルタイムお絵かきをするやり方を解説していこうと思います。また、このプラグインはリアルタイムお絵かきだけではなく、普通の生成も出来ます。もちろん、普段使っているモデルやLoRAも使用できます。
1.Kritaの導入
それでは、まず最初にKritaをインストールしていきます。
1.インストーラーのダウンロード
最初に公式サイトにアクセスします。
公式サイトへアクセスしたら「Kritaをダウンロード」をクリックします。
次に「Windowsインストール版 64ビット版」をクリックします。執筆時の最新バージョンは5.2.1です。このバージョン以降であればどのバージョンでも大丈夫だと思いますが、不具合が出るようなら5.2.1をダウンロードしてください。
あとはダウンロードしたファイルを起動してインストールです。
インストール方法は割愛しますが、基本的に「Next」をクリックするだけです。
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2.Kritaに画像生成AI (krita-ai-diffusion)を導入
続きまして、Kritaに画像生成AIプラグインを導入していきます。
1.プラグインのダウンロード
まずはプラグインであるkrita-ai-diffusionをダウンロードします。配布ページへアクセスします。
配布ページへアクセスしたら、少し下にスクロールし「Download」をクリックします。
「krita_ai_diffusion-1.7.1.zip」をクリックしダウンロードします。執筆時のバージョンは1.7.1です。これ以降のバージョンであればどれでも大丈夫だと思いますが、不具合が出るようなら1.7.1をダウンロードしてください。
.zipファイルですが、展開は必要ありません。
2.Kritaへkrita-ai-diffusionのインストール
Kritaを起動します。
Kritaを起動したら、画面上部から「ツール」→「スクリプト」→「Python プラグインをファイルからインポート」をクリックします。
次に、ダウンロードしたkrita_ai_diffusion-1.7.1.zipを選択します。
プラグインを有効にし再起動します
再起動は手動で行います。Krita本体の×マークをクリックしてKritaを閉じて、起動しなおしてください。
これでインストールは完了です。
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3.krita-ai-diffusionの設定
1.新しいキャンバスの作成
「新しい画像」をクリックします。
設定はお好みで。
これで新しいキャンバスを作成することが出来ます。
2.krita-ai-diffusionのセットアップ
以下のやり方で、ドッキングパネルに「AI Image Generation」を表示させます。
画面上部から「設定」→「ドッキングパネル」→「AI Image Generation」にチェックを入れます。
上記の項目でチェックを入れたら「AI Image Generation」のドッキングパネルが表示されたかと思います。私の場合は右側に表示されました。
「Configure」をクリックして設定画面を開きます。
インストール場所とモジュールを選択します。リアルタイムお絵かきをしたいのであれば「Control extebsions」一覧から「ControlNet Scribble」にチェックを入れて「Install」をクリックします。
ComfyUIがインストールされるので、少し時間が掛かります。
これで基本的な設定の完了です。
server stoppedの書かれている場合
もし、赤文字でserver stoppedと書かれている場合は「Launch」ボタンをクリックしてください。
3-1.普段使っているモデルやLoRAを使用する為の準備
デフォルトでもモデルがインストールされますが、やはり普段使っているモデルやLoRA、VAEを使いたいですよね。そんな方向けに、任意のモデルを設定する方法を書いていきます。
まずは「extra_model_paths.yaml.example」をメモ帳などで開きます。
インストール場所をデフォルトから変更していなければ、以下の階層にあります。
“C:\Users\sura0\AppData\Roaming\krita\pykrita\ai_diffusion\.server\ComfyUI“
変更する箇所は以下の通り。
主に「checkpoints」「vae」「loras」「embeddings」「hypernetworks」を変更します。
例として、モデルを保存しているフォルダが”D:\resource\Checkpoint”なのであれば、以下のように記述します。
checkpoints: D:/resource/Checkpoint
次に「extra_model_paths.yaml.example」から“.example”を削除します。
これで普段使っているモデルやLoRA、VAEなどを使用する準備が整いました。
3-2.普段使っているモデルやLoRAなどを使用する設定
それでは、実際に使用するための設定をしていきます。まずはモデルの設定です。
その前に、設定画面を閉じてしまった方はもう1度設定画面を開きましょう。
設定は歯車マークから開けます。
では設定方法です。まず、AI Image Generationの設定画面の左側にある項目一覧から「Styles」を選択し以下の箇所を変更します。
「+」マークからプリセットを追加できます。現在あるプリセットを変更する場合は追加する必要はありません。
Nameと書かれている箇所でプリセット名を変更できます。
注意点ですが、Model Checkpointでモデルを選択してからプリセット名を変更しないとエラーが出ます。
Model Checkpointでモデルを選択できます。
次にLoRAとVAEの設定です。
少し下にスクロールすると、LoRAとVAEの設定箇所があります。
LoRAの部分の「Add」をクリックするとLoRAを選べるようになるので、使いたいLoRAを選択するだけです。
VAEは、モデルと同じように選択します。
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4.画像生成してみる
設定画面を閉じて「AI Image Generation」のドッキングパネルを確認してみましょう。以下のようになっています。
赤枠で囲った部分がプロンプトを入力する部分です。ここにプロンプトを入力して「Generate」ボタンをクリックすることでtxt2img形式で生成することが出来ます。
また、ネガティブプロンプトはAI Image Generationの設定画面のstylesで入力することが出来ます。また通常のプロンプトに使用するクオリティタグもこちらで設定できるようです。
5.リアルタイムお絵かき
それでは本題のリアルタイムお絵かきのやり方です。
まず筆マークをクリックし、「Live」モードに切り替えます。
次に、「レイヤー追加」ボタンをクリックし、ペイントレイヤーを追加します。
次に「Image」をクリックし「Scribble」に変更します。また、上記の画像では選択されているレイヤーが「ペイントレイヤー」となっていますが、ここで選択されているレイヤーへ描き込んだモノがリアルタイムお絵かきに適用されます。
最後にプロンプトを入力して再生ボタンを押せば完了です。
あとは適当に描いていけば良い感じにしてくれます。
また、AI処理されたイラストを保存する場合は、以下の赤枠で囲った部分をクリックします。するとレイヤーとして追加されるので、あとは普通に保存するだけです。
最後に
今まではControlNetでポーズを指定してそれに近いのを生成していましたが、これを使えば”絵が描ける人”であれば落書きレベルのモノからちゃんとした絵を出せるので、だいぶ時短になりそうですね。
また、落書きからレベルからクオリティの高い絵を作れるので、いま絵が描けない人でも、イラストの基礎的な部分を学べば、自由に質の高い絵を描くことが出来るようになるかもしれません。
CLASS101+のようなオンライン講座もおすすめです。
あとは、絵を描くならペンタブもあると便利ですね。以下のArtist 12 セカンドは液タブとしても板タブとしても使えてお手頃価格なのでとてもおすすめです。
それでは!
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